日の紹介は「どうぞのいす」。動物たちがいっぱいでてきて心あたたまる絵本です。
小さい頃に何を買ってあげれば喜ぶのかがわからない…
ずっと書いてきていることですが、2歳になるぐらいまでどんな本を買ってきたら喜ぶのかがわからないんです。
読ませたい本は、まだ文章量が多くて、最後までたどりつかない。
体を動かす「ぺんぎんたいそう」みたいなのだと喜ぶかなあ、と思えば、本そのものに興味がいかなくなる…
仕掛け絵本とか、「だるまさんが」とか、そいういうのを喜ぶけど、どうやって探せばいいのか…
で、基本的には保育園で見た本を欲しがる…
本を買うのは楽しいし、選ぶのも楽しいし、読むのも楽しいけど、実際に子どもが喜びそうな本と考えると、結構、難しいんですよね。
そんな時は、「2歳向け」とおすすめしてくれるような雑誌なんかを参考にしていました。いっかい「kodomoe」を紹介しましたが、何かの付録でついていたりすることもありますよね。
そういうところを奥さんが見繕って買ってくるなんていうことが始まりました。
結構しっかりと話が続いていく「どうぞのいす」
「どうぞのいす」はそんな感じで買ってきた1冊。
※大きい画像は絵本ナビの作品紹介へのリンクです。
私が見た印象は、「長いんじゃない?」という感じです。結構ページ数もあって、お話も長くて、最後までたどりつくかなあ、というようなものでした。
かわいらしい絵が特徴の「どうぞのいす」ですが、うさぎさんがいすをつくって、やすんでいいですよと「どうぞのいす」をおくんです。そこにろばさんがやってきて、もっていたどんぐりをいすにおいて、そばの木の下でおひるね。そうすると、次から次へとどうぶつがやってきて、いすにおいてあるものをもらって、もっているものを「どうぞ」のいすに代わりにおいていく…という感じ。
すごく、やさしい気持ちになる物語です。あとのひとのことを考えて、代わりにおいておかないといけない。
いいお話です。
びっくりするのは、この長いお話が、ちゃんと最後まで聞けちゃうんですね。いや、たいしたもんだと思います。
おそらく、ですが、理由としては、
- 動物が次から次へと出て来て、たべものが出てくること。まずは動物が好きだし、動物がかわるだけで、ちがう人が来たってわかりやすいですよね。
- 絵がわかりやすいこと。セリフなく絵だけのページもあるんですが、絵だけで十分ストーリーがわかる。ストーリーを追うのに必要な絵が全部あって、しかも絵が大きいから、紙芝居みたいに見られる。お話読まなくても大丈夫なくらい。
- 話のパターンが動物ごとに同じで、リフレインがうまく使われている。「どうぞならばえんりょなくいただきましょう」「でも、からっぽにしてしまってはあとのひとにおきのどく」。絵のパターンも、お話の展開も動物ごとにまったく一緒。だから話がおいやすい。
- 絵の構成も動物ごとに一緒。だから、なんとかついていける。
- その全てのシーンを見ている小鳥がいたり、日がだんだん暮れてきたり、絵のちょっと仕掛けも楽しい。
こんな感じです。そして、「どうぞ」っていうのが、2歳児にはいいですよね。なんだかやさしい気持ちになれる一冊です。
いい絵本がいっぱいあるんだなあ、と本当に思います。