絵本の真似び(まねび)

子どもが読んでいる本を紹介していきます。

「じぶんがみえない」(かがくのとも)と「わたし」で、自分について考える!

読み聞かせに参加して1年。この1年に読んだ本を振り返っていこうと思います。

今日は「自分」についての話。

読み聞かせを始めて1年が経とうとしております。

なんとなく今年読んだ本とか、候補にあげた本を記録しておきたい気分になっております。

というわけで、小学校1年生の読み聞かせのお話です。

最初に選んだのは、前回紹介した「おばけのかわをむいたら」と「ワニはどうしてワニっていうの?」でした。後者は後で紹介するとしまして、まずは最初に参加した時に、校長先生から、「朝から生とか死とか重いのはちょっと…」なんていうのがあり、とにかく笑わせよう…なんてところからスタートしたわけです。

でも、国語の先生といたしましては、「そうはいってもなんか学びを作りたいよな」とか思っちゃうわけですね。

そうなると、だじゃれ系とか、そういうのが候補にあがってくるわけです。

たとえば、「たべものやさんしりとりたいかいかいさいします」とか。

ehon.manebi.tokyo

コトバあそび系だと、教室の後ろの子が絵が見えないみたいな問題もないし、いいじゃないですか。

これも結構よろこんでもらえました。ただ、人気作品だけあって、知ってる子もそこそこいたりして、それが問題。

というわけで、わずか数回で、結構選ぶのが大変になってきました。

  • 絵で読ませる本は大きくないと後ろの子がかわいそう。できれば、話だけでもいける方がいい。
  • おもしろいのが必須。
  • とはいえ、おもしろい本はオチをみんなが知ってるとつらい。

なんていうことになったわけです。

というわけで、個人的には図書館よりは本屋に通い出しました。

「これは新作にかぎる!」

という感じ。

みんなが読む前に紹介しちゃえ!ってことです。それからもうひとつは、本当の「読み聞かせ」、つまり絵本からの脱却を狙ってやろう、ということです。こうなると、いわゆる読書感想文課題図書系に走ることになるんですが、それもまたあとでの話。

そんな中で、本屋で思わず見つけたのがこれ。

いやあ、奇跡です。

この絵はもちろん、五味太郎さん。知らないのも当たり前で、「かがくのとも」で発行されたものだからです。

これ、要は自分なのに自分が見えないのは、納得いかない!なんで、みんなの方が自分のことを見えるんだ!っていう、そういうお話。

ちょー哲学です。もちろん、難しい話は一切なく、そんな疑問をなげかけるだけ。

哲学的にいうならば、自分の身体は自分のものでありながら、自分から一番遠くて、他人による身体の把握によって、はじめて自分の身体が把握される、というようなことです。

www.kokugo-manebi.tokyo

もちろん、そんなこと小学生1年生に話すつもりはありませんが、疑問をもつきっかけにはなってほしい。

その割に、自分が今、どんな感じか、見なくてもわかるなって。

絵ありき、ではありますが、ちょっと国語っぽくて、また、きっとみんな知らないだろうと思って、思わず即買いしました。

でも、ちょっと短いからついでに、

※大きい画像は絵本ナビの作品紹介へのリンクです。

こちらは谷川俊太郎さん。

わたしはわたしだけれど、誰から見るかで、わたしの存在は変わるっていう話。

これも哲学ですね。

意外とおもしろがってもらえて、自信になりました。

でも、おんなじようなパターン、作れないですね。

でも、是非、読んでみてください。